2019年2月7日木曜日

角膜とは

参照サイト:参天製薬

 直径1.5cm厚さ0.5mmの角膜は、表面から角膜上皮、ボーマン膜、角膜実質、デスメ膜、角膜内皮という5層からなっています。

 角膜の中身ともいえる角膜実質は、角膜を透明に保つために非常に大事な役割を果たしています。コラーゲン線維がその主な構成成分となっています。この角膜実質は角膜の厚さの9割以上を占めており、角膜の透明性を保つ肝といわれています。そして細胞がとても少ないことにより、傷の治りが遅い、創傷治癒が大変遅いという特徴があります。角膜実質の傷や混濁を起こしてしまうと治りにくくなるのは、これが理由です。角膜上皮より深い層、角膜実質の傷や障害は角膜にとって非常に危険なことといえます。


 角膜内皮も透明性を保つ生命線といえます。角膜内皮には1層の細胞シートのようなものがあり、この細胞が能動的に絶えず活動することで角膜を透明に保ってくれます。
 また、角膜は血管がないので、どこからか栄養を得なければいけません。特に角膜の内側の層に関しては、栄養を房水と呼ばれる目の中の空間から水(栄養)を汲み取っています。ただ、水を汲み取るだけでは角膜が水膨れを起こしてしまいます。汲み取った水の中で、余分な水分を前房と呼ばれる目の中の空間にまた戻してあげる。そういう役割を角膜内皮は果たしています。

 角膜に影響のある化学薬品というのは世の中にあふれております。アルカリ性、酸性、中性、いわゆる有機性溶媒です。一番危険なものがアルカリ性です。消石灰、セメント、カビ取り剤に入っている水酸化ナトリウム。塩素系の漂白剤に入っている、「危険」と大きく書かれている次亜塩素酸ナトリウム。こういったものは、特に目にとって、角膜にとってすごく危険ですので、これは皆様ぜひ知っておいてください。

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