2026年8月2日日曜日

脈拍の制御

 心房や心室でできている心臓は

右心房の上部にある洞結節で 収縮・弛緩の

タイミングが制御されている。

洞結節はさらに交感神経・副交感神経の

自律神経系で制御されている。

【 自律神経の中枢は、 視床下部、脳幹(延髄など)、脊髄の3つ。

最高中枢である視床下部は脳の中央にあり、

全体の司令塔。

体温、食欲、ホルモンの分泌、感情の反応を

まとめてコントロールする。

調節の中枢脳幹(延髄・橋など)は

呼吸の速さや、心臓の動き、血圧、唾液の分泌などを調節する。

脊髄は胸や腰の部分、お尻(仙髄)のあたりにあり、

内臓や血管へ命令を伝えるための手前の信号を出す。】

【 心臓自体の拍動制御

 心臓の洞結節(洞房結節)は右心房の上部にある

特殊な細胞の集まりの小さな組織。

心臓を動かす電気信号を自ら作り出す。

1分間にだいたい60〜80回のペースで拍動をコントロールする

〈自然のペースメーカー〉として機能する。

 洞結節から出た電気信号は心房全体を伝わり、

その後「房室結節」を介して心室へと送られる。

これで、心房・心室がタイミングよく働く。

 洞結節の異常で洞結節の機能が低下すると、

脈が極端に遅くなったり(徐脈)、

一時的に停止したりする洞不全症候群などを

引き起こすことがある。

逆に働きが異常に活発になると、

動悸などを伴う頻脈になることもある。

《加齢による老化のほか、心筋梗塞や心筋症といった

心臓の病気が影響することがある。》

】 

【 血液中の酸素濃度

 頸動脈にあるセンサーが

血液中の酸素濃度を検出している。

酸素濃度が低下すると交感神経系の

自律神経が働く。

結果、脈拍数や血圧を上げて

血液中の酸素濃度を上げる。

血液中の酸素濃度が充分であれば

副交感神経が働いて

心臓の活動は落ち着いている。

血液中の酸素濃度(酸素飽和度・SpO2)の

正常値は96〜99%。

95%以下は注意が必要。酸素が少し足りていない。

90%以下は呼吸不全の疑いがある。

深刻な酸素不足の状態。

息苦しさ、めまい、強いだるさ、唇や爪が

青紫色になるチアノーゼが現れたら危険なサイン。 

 酸素濃度は医療機器のパルスオキシメータを

使って簡単に測定できる。

 慢性的な負担

ストレスや生活リズムの乱れで

自律神経(交感神経・副交感神経)のバランスが崩れると、

血管が収縮し血流が滞るため、

体内の酸素供給やガス交換が

スムーズにいかなくなることがある。

【 心拍数の制御メカニズムを人為的に

コントロールする方法。

1. 交感神経: 

運動時や緊張時に働き、心拍数を増加させる。

副交感神経: 

睡眠時やリラックス時に働き、心拍数を減少させる。

2. 意図的に脈拍数をコントロールする

脈拍は基本的に無意識に制御される。

が、訓練や特定の呼吸法によって

ある程度コントロールすることが可能。

呼吸法とバイオフィードバック: 

「6秒間に1回吸って、6秒間に1回吐く」ような

ゆっくりとしたペース呼吸(0.1Hz)を行うと、

自律神経のバランスが整い、心拍変動(HRV)を

改善できることが報告されている。

神経メカニズム: 近年の研究(東京大学の発表など)

 脳の前帯状皮質などが視床下部や迷走神経に

働きかけることで、意図的に心拍数を低下させる

神経回路の仕組みも解明されている。

3. 医学的な制御(医療機関での管理)

不整脈や心不全などで脈拍の異常がある場合、

医学的な制御が行われる。

薬物療法: 

脈を遅くする「ベータ遮断薬」や、

不整脈を抑える抗不整脈薬などが使用される。

デバイス治療: 

脈が極端に遅くなる徐脈に対しては「ペースメーカー」、

致死的な頻脈に対しては「植込み型除細動器(ICD)」が用いられる。